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令和3年10月17日長岡寺すこやか坐禅会

お寺からマインドフルネス:第3回「縁起に任せる」
 最初は、「気持ち」は「考え」と「感情」から成り立っているというお話、2回目は、もやもやとしたものを一つずつ、「○○という感情」というふうに、取り出してみるお話を致しました。この度、もう少しゆっくりお話を…とお声を頂きましたので、振り返りつつ、もう少し丁寧に進めていきましょう。夜目が覚めて、暗闇を手探りで寝床から台所まで、足下が見えない中、手探りで歩くのはとても心細いものです。もう少し手を伸ばせば照明に届くはず。ようやく手を伸ばすとはっきりと周りが見え、何も心配なく台所で用が足ります。もやもやとした感情は、この暗闇の中に恐る恐る手を伸ばす感じかもしれません。一方、照明が点けばその暗闇は本当にあったかのごとく、なくなってしまいます。どんな名前の感情がどのような強さであるのかを把握することによって、もはや「もやもやした感情」は、「もやもや」ともしない特定の感情になっています。
 そして、今回は、この取り出す働きについて考えてみたいと思います。取り出すという時点で、すでに、少しだけの時間が経過をしています。倶舎論のカテゴリーの分類は、分類が成立するために時間(といって語弊があるのであれば縁起)の考えが入っていることに特徴があると思います。あるものは、一つの姿を普遍に維持しているわけではなく、その変化を維持する仕組みを以て成り立っているというお話です。伝鐘の音が鳴り響くその余韻は、耳に高い音低い音を響かせながら、だんだんと小さな音に姿を変えて、次第に音を小さくしていき、また静かな時間に戻る。心から取り出したその瞬間から、すでに現在の新鮮な感情ではなく、「過ぎ去るもの」として目の前に置かれています。なので、もやもやとしていたものも、取り出した少し古いものとして向き合えば、少し対峙しやすくなるかもしれません。
 さて、大切なご連絡です。来週から地域のお寺さんのお祝い行事に出席するため3週連続でお休みをします。次回提唱があるのは11月14日からです。どうぞ宜しくお願い致します。
https://youtu.be/AMmqxTFUhic

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